新・rona9229の日本サッカー応援の軌跡

移行しました。単なる素人です。がんばります。 

Win-Win-Winの関係・レンタルの増加・サテライトの廃止

クラブの育成強化のことを調べていて、『Jリーグのスポーツ革命』糀正勝(株式会社 ほんの木 1994)という本に突き当たった。筆者はドイツ・ブンデスリーガヴェルダー・ブレーメンの関係者で、オットー・レーハーゲルがチームを率い、チームが全盛だった時期(ブンデス2回制覇)のことを踏まえつつJリーグブンデスリーガのことを書いている。1994年というと20年くらいも前の話で、その間、レーハーゲルギリシャを率いてユーロを制し、ブレーメンはリーグで浮き沈みしつつ変わらず頑張っているわけだが、その本のP.126-127に次のような文章があった。この文章を読んで、今のJリーグのことを考えてしまった、以下に引用する。

「ヴェルダーは基本的にバイエルン・ミュンヘンとは異なり、クラブに所属する自前の選手の育成を戦力強化の基本としている。(中略)ブレーメンの周辺の小都市、ブレーマーハーヘン、オルデンブルク、オスナブリュック、クックスハーヘン等の二部リーグと下部に属するクラブとは絶えず友好関係を保ち、新人選手の発掘の協力を求めている。その反対給付としてはヴェルダーからコーチの派遣、時にはリザーブの選手の斡旋等、定期的な交流を図っている。九二年には、ハンブルクの二部リーグに所属するザンクト・パウリと業務提携を結び、経営の援助を行うことを発表している。従って、ヴェルダーという名の二部リーグのチームは現在は存在していないが、それに代わる友好関係にある多数のクラブと提携をしている。二部リーグの下に所属するオーバーリーグの北部地区ではヴェルダーが第三位の成績をあげている。ヴェルダーの最近の強さはプロリーグに続くアマチュアチームの強さに支えられている。ヴェルダーのアマチュアチームは九二/九三年のシーズンにも優勝している。プロチームの二四名の登録選手のうち三名がこのアマチュアチームからの昇格選手である。(後略)」

これを読んで、特に考えてしまうのが、最近の北九州ギヴァランツの姿勢だ。今年から北九州は監督が交代した。それに従って、大量に送り込まれていたレンタル選手が復帰し、また引き抜きにあったりして、多くの選手が入れ替わった。一方で、新しいチームはレンタルに頼らずに、自前の選手によって戦っていくと宣言している。正しい道だとは思う。

一方、愛媛の有田(神戸)、岡山の川又(新潟)、熊本の武富(柏→湘南)、町田の田代(横浜FM)、富山の福田(大宮)・・・、数えればきりがないが、J2は選手の育成場になっている面がある。JFLにもそのような機能がある。

上にあげた文章は、ヴェルダー・ブレーメンが、二部のチームと『提携』して、それを戦略的に行っているという内容だ。そこには、クラブが連携し共存し合って、リーグを盛り上げていくという面がある。一部のチームは選手の経験を、二部のチームは即戦力を補強するという狙いがある。

京都サンガの祖母井GMによると、選手を育てるのには、公式戦のプレッシャーのかかる実戦経験が何よりだ、とのことだ。サテライトリーグがなくなり、実戦経験がすくなくなってから、日本の育成力は落ちている。U‐19代表の弱体化などにそれは表れていると思う。海外で宮市等も経験しているように、レンタルで一つカテゴリーが下のリーグで育成するというのが今後の主流になるのかもしれない。低年齢の選手のレンタル移籍自由化が行われた以上、レンタルは増加するだろう。

京都もレンタルで選手を出している。富山、愛媛、佐川印刷・・・。下のカテゴリーという失礼な言い方をしたが、相手クラブにとってメリットになるレンタルであり、かつ京都にも、選手にもメリットになるようにしてほしいし(相手がWin、京都がWin、選手がWinのトリプルWinの関係になるように)、またJリーグ全体を盛り上げるという姿勢を貫いてほしい。

コーチについても、この文章では「コーチの派遣」ということが出ているが、現在行っている指導者育成会のような取り組みを地道に続けて京都のサッカー界を盛り上げるとともに、他クラブへと出て行ったコーチがもう一度戻って、外で学んだことを還流できる仕組みを作ってほしいと思う。トレセンのシステムのように、京都は京都なりに京都サンガという戦術の知識のグループを作るということだ。もちろん選手にも、放流した鮭が大きくなって還ってくるように、大きくなって還ってきてほしいと思う。

北九州のように独自の道を行くクラブがあるのはリーグを活性化する。しかし育成の場としてのJ2の側面、その面に注目し、京都サンガは最善の方法を選択してほしいと願う。

(敬称略・京都をよりよくするため努力してくれているフロント・スタッフに感謝を)

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