新・rona9229の日本サッカー応援の軌跡

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京都式経営の神髄

「京都100年企業に学ぶ 商いのイロハ」(林勇作著 コミニケ出版)という本を読みました。読んでみて、目からうろこのことが多かったので、これを京都サンガに即して紹介したいと思います。京都には100年続いた企業が数多くある方で、それぞれが信念をもって経営を続けています。それらの企業が、なぜ今も続いているのかを紹介をしている本なのですが、とても興味深かったです。

この本のテーマは「会社を100年以上継続させる」ことであり、そのために、1.残すべきものと、変えるべきものを明確に分ける。2.将来のビジョンを経営者が示し、その達成のために必要な人材を自ら育てる。3.売り手よし、買い手よし、世間もっとよし。の3点を重視することを述べられています。これらを体系的に紹介できればいいのですが、力不足のため、それにはこの本を読んでいただければと思います。各章から断片的に、心に残った話から、展開して、「京都式経営」とでもいうものがあるのなら、京都サンガの経営の足しにしてほしいと思います。

1、 残すべきもの、変えるべきものを明確に区分する

残すべきもの、それは会社の存在理念、守るべきものである。それは会社のブランド(「屋号」)、教育方針(「教え」)、理念(「心」)であると筆者は述べています。変えるべきもの、それはそれ以外のすべてです。京都サンガのそれぞれについて、フロントには考えてほしいと思っています。

2・将来のビジョンを経営者が示し、その達成のために必要な人材を自ら育てる

まず、会社が存在していかなければならない。そう筆者は力説しています。なぜか?「ブランドの形成」、「人材の育成」、「地域社会への貢献」の3点から、筆者は会社の存続を説きます。

「継続は力」といいますが、会社が存在することで、まず文化・技術(「ブランド」)が開発され、磨かれ、人材が育成され、そして税金や商売を含めた雇用で地域が活性化される、ということです。京都サンガに引き付けて考えます。

京都サンガが存在することで、サッカーを中心としたスポーツ文化や技術、戦術が育ち、さらには指導者育成会、ユース、大会の支援などを含めて人材や選手が育ち散っていく。そして地域に還元作用や創造作用が起こる。さらには最後に京都サンガという企業が存在することで、法人税という税金が地域に投下され、また雇用や、流通の相乗効果が生まれていく。

筆者は税理士法人出身のかたですので、税金を払うことで、地域が潤う、地域が活性化する、そう述べられていますが、それはユニークだと思いました。またスポーツの楽しみを提供する組織としてだけでなく、文化・技術の育成、人材の育成としての性格を、京都サンガが持つ、というのは面白い考え方になるだろうな、と思いました。

祖母井GMや、池上コーチなどは、この理念を実現することに、熱心に取り組まれているようですが、京都にはそういう土壌があるのか、と思いました。

筆者は、家族型経営、身近にトップが背中を見せたり、緊密な関係を築くことで、人材を育成し、その人材がブランドを作っていく、というサイクルを紹介されていたようですが、その点では、川勝監督というのは、面白い監督ではないかとも思いました。

3.売り手よし、買い手よし、世間もっとよし

この言葉は近江商人の言葉だそうです。近江商人は進取の気性に富んだ商人集団で、おそらく琵琶湖という当時の交通の要衝にあたる地域に住んでいたことから、このような集団ができたのだと思うのですが、江戸時代、近江を飛び出して、全国で活躍しました。よそ者が各地方・各地域に入ってバリバリ儲けていくわけですから各地方・各地域の商人は面白くありません。そこでできた言葉だと、筆者は紹介しています。売る方はもうかる、買い手は得をする、そしてその地域も潤うこと、それが、三方よし、とも呼ばれる言葉だそうです。

京都サンガについて考えます。京都サンガがもうかるだけでなく、サポターも得をし、そして社会も得をする、そういう考え方を持つことが必要だと思います。

社会が得をする。これは広い範囲でいえば、京都という地域に根を置きつつ、日本という国や、世界のために、文化を育て、人材を育て、貢献する、という広い視野を持つことにつながっていくと思います。

筆者は、近江商人が立ち寄った先で、学校をつくったり、図書館を作ったり、治水治山を行ったことを紹介しています。小さなものでは、蔵書や、清掃活動などもあったようです。

当時は、法人税などの観念はなく、また寄付活動などの観念はなかったようですが、社会や地域を潤す、社会貢献する、これは優れた考え方だったと思います。

京都サンガも、三陸で支援活動を行ったり、募金などを行ったりしていますが。ホームタウンは京都ではあるが、そこを飛び出して、日本規模で「京都サンガここにあり」、というようなクラブになってほしいと思います。技術を全国に伝えたり、困っている人を助けたり、また選手が全国の子供たちの模範となったり、様々なことが考えられると思いますが、また他日の機会に譲って、おしゃべりはやめ、フロントにお任せしたいと思います。

またもう一つの柱として、同業者の助け合いを筆者はあげています。松下幸之助氏がよく似たことを話されていたと思いますが、同業者は、競争しつつも助け合わなければならない。京都サンガなら、ガンバ大阪や、ヴィッセル神戸セレッソ大阪などと、競り合いつつ、協力できるところは協力しなければならない。そしてそのためには自分に厳しく、自分を磨き上げることが大切だと思います。そうすれば手が伸びてくる。お互いを引き上げることができる。このことについては、京都の老舗旅館の人材育成の方法などが載っているので、本書を読んでいただければと思います。

Jリーグは100年計画を掲げています。そのためには、各クラブが存続し、支えあっていかねばならない、繁栄していかねばならない。他クラブの繁栄は、自クラブの繁栄でもある。サッカー文化の育成や、人材の育成が、いずれ大きなプレミアをつけて社会を潤す。そういうことを想い、考えました。

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